どうごまかせばいいのか思いつかず、その後、微妙な空気のまま、無言でコーヒーやフライドポテトを二人で片付けた。
「そろそろ、行こうか?」
塚本さんの声かけに、ビクッ!と肩が揺れた。
「はぃ……」
喉に引っかかりながらも、なんとか声を押し出す。
紙コップ等を片付け、最後にコーヒーコーナーにいる千晶に、恨みの視線を送る。
千晶の目は弧を描いて笑い、井上主任と二人で並び、右手を振っている。
慌てて頭を下げると、塚本さんも同じように頭を下げていた。
「「「ありがとうございました!」」」
明るい声に見送られて、会場を出る。
外に出れば、相変わらず明るい陽射しがふりそそいでいる。
青空を見上げながら、ハァ~と息を吐く。
一人で焦っている自分が、急にアホらしくなってきた。
千晶が言っても言わなくても、私は決意をして、ここに塚本さんを誘ったのだ。
遅かれ早かれ、塚本さんに言わなくてはいけないのだ。「一緒にお泊まりしましょう」と。
このままでは、これから二人で気まずい時間を過ごすだけだ。だったら!もう、言ってしまえばいい。



