満開だった桜も、すっかり散ってしまった四月──

私の心も、何だか春が終わってしまったような物寂しさを感じている。

桜は、鮮やかな緑の葉がたくさん顔を出せば、また次への期待を感じる事ができるけど、私は……


塚本さんと想いを伝えあった時を、『付き合い始め』と言うのなら、あれから四ヶ月が過ぎた。

師走、年始のバタバタはあったものの、『私たち、付き合ってるんだよね!?』という不安をずっと感じていた。

連絡は、いつも私から。もちろん、休日に会う約束をするのも、私から。

塚本さん、私と会いたくないのかな……と、たびたびネガティブ思考に陥った。

ある日、とうとうそんな不安に負けて塚本さんに訊いたのだ。どうして連絡をくれないのか、私とは会いたくないのかと。

私の剣幕に少し驚きながら、塚本さんはこう言った。

「えっ!?だって、毎日会ってるよ」

「……」

聞きたい訳ではなかったけど、気になって前の彼女、美帆さんと付き合っていた時の事を聞いてみた。

「ん?……だいたい、こんな感じの付き合い方、だったと思うけど……?」

私の発する空気が、明らかに冷たいものだと気付いた塚本さんが、若干言葉を選びながら答えた。