女の子達に囲まれていた藤田さんの所に移動すると

「藤田さん、次にお約束の方が連絡が取れないと、心配していましたよ」

と声をかけた。片眉をピクッと上げた藤田さん。

「話したのか?」

「はい。だいたいの事情はわかりました。相手の方に、早く連絡をした方がいいと思います」

「怒ってたか?」

「どうでしょうか」

「・・・」

藤田さんは、無言になってしまった。

やっぱり、仕事の約束があったんだ。大丈夫かな、藤田さん・・・

「藤田は、これから重要な約束があります。私達と一緒に失礼しても、よろしいですか?」

藤田さんの周りにいた女の子達に、声をかけた塚本さん。

「「「「「はい・・・」」」」」

女の子達が、ボーッとしながら頷く。

「ありがとう」

塚本さんが、極上の微笑みを向けると、みんなが一斉に赤くなった。

塚本さんは、教祖様だったのか・・・?

こうして、塚本さんの活躍により、私達は何の問題もなく、帰る事ができているのだが・・・