『飲み会の時のチューは、つかもん、舌は入れてこなかったんだ?』

「・・・」

真尋さん、最初のお言葉が、それですか?無言の私に

『冗談だってば』

いや、半分以上、本気だったでしょ!?そんな、いつもの真尋に、笑いが込み上げてくる。

「フフッ・・・」

『何笑ってんの?気持ち悪いな』

「気持ち悪いは、あんまりじゃない?」

そんなしょーもないやり取りをしていたら、トロンとしてきた。

「ふぁ~」

『今度はアクビ!?もういいから、今日はさっさと寝な』

「う~ん、そうだね・・・」

ただ、自分の気持ちを話しただけなのに、ずいぶんと、心が軽くなった。

その日の夜、私は久々に熟睡した。


翌朝、メールの着信音で目が覚める。

ケータイの画面を見ると

「6時・・・もうちょっと寝させてよ!」

午前中、仕事には行くつもりだったけど、せっかくの土曜日なんだから、もう少しゆっくり寝るつもりだった。

久々に熟睡できたから、スッキリと目覚められたけど。メールを開くと、真尋からだった・・・

『本日 午後2時、隠れ家カフェ 集合!』