「俺さ、いくら否定されても、塚本さんと水野君は怪しいと思ってたんだけど・・・」

宮前さんの言葉に、苦笑いの私。確かに、そんな視線は感じていました。

「でも、見ちゃったんだよ!この前の土曜日、塚本さんと、すんごいきれいな人が、一緒にカフェに入るとこ!」

キリッと胸が痛む。
さらに一段声を落としたものの、興奮した様子で話す宮前さん。

「まさに、美男美女!その彼女、どっかで見た事あるなあって考えてたら・・・」

「白雪姫!」

宮前さんの言葉を、あまり聞いていたくなくて、遮るように言ってしまう。

「えっ!?」

「受付の白雪姫ですよね?」

宮前さんは、目を見開く。

「水野君、知ってたの!?いつ?なんで?それなら、教えてくれればよかったのに~!」

いや、わざわざ教えないでしょう・・・私は、苦笑しながら肩を竦めた。

「水野君、白雪姫の所に行ったんだ?」

「いえ、挨拶回りに行って会ったんじゃなくて、この前の野球大会でお会いしました」

「そっか!主催の会社、そうだったもんな。・・・で?」

「はい?」