「藤田さんのように、必死になってがんばる人もいれば、塚本さんのように、笑いながらがんばる人もいる。ただ、それだけの事ですよね?」

膝についていた右肘を外すと、藤田さんは肩を竦めた。

「確かにそうだな・・・お前は、塚本の事をよく見ているな」

そう言って私を見ると、唇の片端を上げて、意地悪そうに「ニッ」と笑った。

なんとなく塚本さんを思い出し、一人で慌てる。右手を顔の前で、ブンブンと横に振る。

「ちっ、違います!高野主任と丸岡さんに教えてもらったんですぅ!」

「ふ~ん・・・」

首を少しだけ傾げ、探るように私を見る。

あ~!・・・もう、表情とか仕草とか、いちいちカッコいいなぁ。

「全て藤田さんのおっしゃる通りです!」そう言ってしまいそうな圧力に、思わず俯く。

「本当にやめてください!だいたい、私なんかを塚本さんが・・・」

「また言った!」

「っ!・・・」

藤田さんの強い言葉に、思わず口をつぐんでしまう。