土曜日、慰労会の帰り。

いつも通り、野球中年達を送り届ける。その最後は、やっぱり塚本さん。

今回だけ、順番を変える理由が見つからず・・・

異様な緊張感を持って、野球中年達と、助手席に塚本さんを乗せていた。

だが、土曜日の早朝から動き、快晴の中での野球の試合、強くないお酒を飲んだ事・・・などが重なり、珍しく塚本さんは、私の隣でウトウトしていた。

それは、他の野球中年達も同じ事で、後ろの席のオジサン2人も、カクンカクンと微妙なバランスを保ちながら寝ていた。

きっといつもだったら「人に運転させておいて、何寝てるんですか!」なんて、塚本さんだけには、文句の一つも言っただろう。

でも、この日だけは、静かに静かに車を走らせ、まともな会話を交わす事なく、塚本さんを無事、自宅に送り届けた。


翌日、日曜日。

久々に真尋、千晶、私 と3人で会う。

それぞれに、メールやケイタイで連絡は取っていても、3人で顔を合わせる事は、本当に久々な気がして、朝からウキウキしていた。

真尋は、私のお気に入りの本屋さんがある市内に、千晶は、そのすぐ隣の町に住んでいる。なので、会う時は、私が市内に出かけて行く事がほとんどだ。