昼休憩の後、私と話している時も、最初は無表情だった。

あの時は、何かを抑えようとしているようにも見えたけど・・・

おそらく、今日、何かが始まった塚本さんと白石さん。

白石さんの大胆な行動に焦ってる?嬉しいのを、必死で隠そうとしている?

塚本さんの表情からは、何も読み取れない。

名前・・・あの時、どうして塚本さんは、私の名前を呼んだのだろう?

でも、その後、白石さんの名前を呼んでいるのも、はっきりと聞いた。

白石さんが「陽平さん」と呼んでいるのも・・・

その事を思えば、私が名前で呼ばれた事なんて、もうどうでもいい事のような気がする。

はっ・・・と小さく息を吐く。

「ちん!」

ぼんやりとそんな事を考えていたら、藤田さんに腕を引かれた。

前列の中央に、川下部長、塚本さんに挟まれた白石さん。

後列の右端の方に、尚子さん、藤田さんと並んで、私は記念写真におさまった。

白石さんはきっと、明るいきれいな笑顔を浮かべているのだろう。

そう思い、私は、無理に笑顔を浮かべた。