「二十歳を過ぎて言うのも、恥ずかしいんですが、私、人見知りなんです」

うんうんと、尚子さんは頷く。

「お酒は元々好きだし、飲み会の雰囲気も好きです。お酒の力を借りれば、初対面の人達とも、少しは上手に話せるかな、なんて」

私は、肩を竦めて笑った。

「水野さん、可愛い!」

思わぬ尚子さんの言葉に、照れてしまう。

「大丈夫!野球チームのおじさん達は、気さくな人ばっかりだし。こんな若くて可愛い子が来てくれたら、みんな、ほっとかないよ!!」

パチンと、尚子さんはウインクする。

それはそれで、ちょっと怖いな・・・と思いながら「ははは」と笑う。

何にしても、尚子さんが、いい人でよかった。私は、心の中でホッと息を付いた。