「彼女は、俺に『待っていてほしい』とは思わなかったみたいだ」

塚本さんが、肩を竦めて笑った。

元カノさんが、そこまで本気だった事に気付けなかった事、「応援する」と言いながら、何もする気のなかった無責任な自分・・・

塚本さんは、かなりショックを受けてしまった。

そんな時に、手紙が届いたそうだ。

「電話やメールじゃなく、“手紙”ていうのが彼女らしい」

塚本さんは優しく笑った。

手紙には、細かく元カノさんの気持ちが綴られていたそうで

「俺がどうだったから、留学を決めたって事じゃなくて、『どうしてもガーデニングの勉強がしたかった』て書いてあった。俺、ガーデニングに負けちゃったみたい」

塚本さんはおかしそうに笑う。