代わりに今は、色気をたっぷり含んだ真剣な顔でわたしのことを見つめている。



ーードキドキ


ーードキドキ



「奈友のことが好きなんだ」



空耳かと思った。



何かの聞き間違いかと……。



だって……!



仁ちゃんがわたしを……?



「ウソ……」



信じられない。


ずっと望んで来たことだけど、いざ目の当たりにするとそんな気持ちでいっぱいになる。



「良かったら、俺と付き合って欲しいんだけど」



真剣な仁ちゃんの顔。


心なしか、手が震えているような気がする。