「はぁー」



満点の星空の下で、かじかんだ手を手袋越しにこすり合わせる。



息を吹きかけてみたって、体の芯から凍えるような寒さの中では無意味だった。



さ、寒いっ。



そんなことを思いながら、目の前でキラキラ光るクリスマスツリーを見上げた。



年に一度のこの日の為に、大きなモミの木は綺麗に着飾っている。



クリスマス……。


聖なる夜。



聖夜……。



そんなこと、一体誰が言い出したんだろう……。