今宵、月下の夜に

「あのーすみませーん」


お店の外から突然聞こえてきたのは若い女性の声だった。

可愛らしい声が響く。


「はい。お待たせしました。お買い求めですか?」

慌てて作業を中断してお客さんをみた。


ショートヘアのふわっとした黒髪に毛先が少しカールしている女性が立っていた。

「はいっ」