今宵、月下の夜に

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(愁side)

「新作のストロベリーチーズケーキ、美味しいですよ」

笑顔で声を張り上げる。


ショーケースに並べられた色鮮やかなケーキたち。

店内はシーズンだけあって人で溢れかえっている。


「愁君、私それ買うわっ」


毛皮のコートを着て上目遣いで俺をみる50代の女性に笑顔を向けた。

うちのお得意様だ。