今宵、月下の夜に

暗闇のなかを歩いていると何かに躓いて立ち止まる。

瞬間血なまぐさい臭いが辺りを包み込んだ。

そこにあるものを確認しようとしゃがみこむ。

人だった。人が倒れている。だが暗闇でわかるのはそこまでだ。持っていたペンライトで顔を照らした。そこにいたのは…


汐里…。何者かに襲われたのか首を強く閉められた痕があった。


汐里…ごめんな。開かれた瞳孔をゆっくりと閉じてあげた。社長が殺されたのが原因か。