今宵、月下の夜に

「あなた、お名前は?」

私の隣で話しかける先程の男性の声を聞きながら私は社長に近づいた。



絨毯の上を歩くヒールは音ひとつしないため社長は私に気づかない。



取引先の者と仕事の話をしている社長。

その話している相手が私に気づきこちらに目を向ける。

それをみてようやく私に気づく社長。


驚いたように目を見開いている。