今宵、月下の夜に

「飲み物持ってこようか?」

微笑む男性。爽やかな笑顔は異性を惹き付けるには十分だった。

その証拠に彼が私に話しかけた途端周りにいたお嬢様たちは皆私を睨んでいる。



みえない女の戦いがあるのだろう。いつもなら巻き込まれたくないのだけど、今日は存分に女を武器にしていかなきゃならない。

そう思って微笑み返す。

「お願いします」

私の言葉に再びにっこり笑ってウェイターを呼ぶ男性。

渡されたのは色鮮やかな赤いカクテル。