「で、ここに連れてきたってことはやっぱりそうなの?」


「なにがかしら」


私とルカは今、お互いのマスターに呼び出されてこの使われていない何かの建物の廃墟の中にいる。


こんなとこにわざわざ呼び出すなんて決まっている。聞かれてはならない話があるから。


とぼけたように返す杏那に疑いの目を向ける。


隣でルカのマスター、遼治さんが笑っている。