今宵、月下の夜に

遠ざかっていく風景の中に汐里の姿。

俺たちをみて固まっている。


しばらく走った後なにがなんだかわからず相手に聞いた。

「君は一体…あっ…」


立ち止まったのはカフェの前。

硝子に写った彼女をみて目を見開いた。


「気づきました?」