今宵、月下の夜に

黒のカラーコンタクトでカバーしてるとはいえ知り合いに見つかったらまずい。


そしてなにより彼女自身がここまで執着型だとは…


どうしようか迷っていると汐里は俺を家まで引きずり返そうと引っ張る。

「離してくれないか」

先程のこともあり遠慮がちに言う。


「いや!だって真也さんと一緒にいたいんだもん…」

力一杯叫ぶ彼女の声は恐らく近所中に響き渡っている。