今宵、月下の夜に

忘れていた涙が溢れた。



「泣いても誰も助けちゃくれねーよ」

冷たく見下ろす瞳。


私の赤い瞳からは涙が流れて止まらなかった。


その日の夜。

涙も枯れてまた感情が消えた私はなにも考えられなくて目を閉じた。