(完)ずっと君といれるなら 〜再会〜

「ハアッハアッ…。」

運動音痴である私が全力疾走すると息が荒くなります。

と、いうことで息を切らしながらやっと試合場所まで辿り着くと試合は丁度終わった頃だった。

私に気づいた結衣ちゃんが近くにやって来て苦笑いしながら言ってきた。

「お疲れ様です。」

「やっぱ、運動音痴にはなりたくなかったな…。
試合は⁉︎」

「あ、また圧勝でしたよ。」

「よかったあー。」

これで、一回戦は終了。
2回戦は明日行われる。

またあのバス酔いに絶えないといけないのかと思うと苦しいが、今はそれどころじゃない。

「咲絢さんは！」

そう叫んで、周りを見渡す。

蓮に他の選手や補欠選手が群がっている。

そのはじに咲絢さんはいた。

まだあの様子だと迷っているようだ。

声をかけようとすると先に蓮がその存在に気づいた。

「咲絢っ‼︎よくなったのか？」

蓮は嬉しそうにはにかんで群れをかき分けて咲絢さんのもとへ駆け寄った。

頑張れっ！咲絢さん…。

目をつぶってそう祈ったときだった。