(完)ずっと君といれるなら 〜再会〜

「海斗ーーーーーーーっ‼︎」


GKは油断しているだろう。


利き足である右足を。

怪我をしている右足を。


だけど、海斗の最後の武器はちゃんと存在する。


中学生の頃からずっと練習していたのを私は知っている。


右に向かっていると見せかけていた海斗はゴールのすぐ手前で方向を切り替え左に向かう。


GKは動揺している。



最後の武器。


そう。それは。


「左足」。



海斗を支え続けてきた左足に全員の思いを込めて、海斗は真っ直ぐボールをけり込んだ。