「どういう意味…?」

浅緋は敵対心むき出しでいう。

『ここのチームは前姫に優しくしないのね。また来るわ。』

瑠李はそう言って倉庫を出て行った。

「前姫…ってことは…」

梨華はそういい一翔を見る。

「一翔さんの元カノ…?」

梨湖は全に聞く。

一翔はソファに座り頭を抱えていた。

「前姫…樫我 瑠李は一翔の女だった。」

全はそういい話し始めた。

「樫我 瑠李は一翔の13人目の女で、蜩(ひぐらし)のトップの妹だったんだ。」

「ひぐらし…?」

梨湖は聞く。

「俺らの次の族。」

香清は全の代わりに答えた。

「それでその瑠李って奴は俺らの姫になったわけ。
まぁそれなりにやってくれたよ。ね、全?」

「まぁ…な。」

香清に振られ全が答えるが全の顔は曇っていく。

「全…?」

心配になった梨湖は全を気遣う。