「知ってる人もいるかもしれないけど…私は実の父親に虐待されてました。
私だけじゃなくて、妹の梨湖もです。
私は自分だけが辛いって思ってたけど、
みんな色々と抱えてることを一翔や、
ここの龍蝶のみんなに教えてもらいました。」

梨華の言葉に龍蝶のメンバーは真剣に耳を傾けた。

「一翔の理想は自分で自分を守れる女性だったけど、私はそれに程遠いけど…
私は私で、一翔やここの龍蝶をのみんなを守りたいって思っています。
もちろん迷惑だっていっぱいかけるかもしれないけど、
みんなに辛い思いさせてしまうかもしれないけどどうか…
どうか私を黒蝶として認めてくれないでしょうか。」

梨華は頭を下げた。

「お姉ちゃん…」

梨湖は全の隣で涙を流す。

「そんなん当たり前じゃないっすか!!」

丞平がそう言うとそれに合わせて

「そうっすよ!!」「姫がここにいてくれなきゃっ!!」「姫以外に黒蝶はいません!!」

「姫を守りますよ!!」「総長の理想は可笑しんです!!」「迷惑かけてください」

そう声が上がった。

「おぃ…誰だ俺の理想おかしい言った奴…」

一翔がそう言ってみんなは梨華に声をかける。

「姫がいてくれればそれで俺らを守られてるんです!!」

「梨華ちゃんがいなきゃ龍蝶はこんなに成長しなかったよ。」

海は階段を上がりながら言う。

「海くん…」

〝こくん〝

「浅緋くん…」

「そうだな。姫がいなきゃ梨湖が俺の隣にいなかったしな。」

「やだ。全…」

「全くん…梨湖をお願いします。」

「梨華ちゃんが姫になってから絶蝶や龍蝶メンバー増えたんだから☆」

「香清…」

「なんか呼び捨てなってる!?」