小さな一歩から


「俺も話したいって思ってた」


え?嘘…

中村くんが私と同じことを思ってた…?


頑張って勇気出して机をくっつけた成果ですか…??



「あっ、あの…私!!!中村くんと友達になりたいです!!」


「へ⁉︎ちょ、櫻井声デ…」


「おい、櫻井。中村。お前ら、調子に乗るなよ。廊下に立って反省してこい」



廊下に立ってろって、実際に言う人いるんだぁ…じゃなくて…。



「…なぁ、櫻井」



廊下に立ってからの第一声が中村くんからだった。



「さっきの話だけどな、櫻井と友達から始めたいって思ってる。その…良いか?」



『友達から』ってことはその先があることを期待してもいいのかな…?



でも、その先より、まずはこの一歩から踏み出さなきゃ。


…そして、いつか絶対。