「そういえば、なんで私があそこにいるってわかったの?」


私、優になんも言ってないよ?


「体育館にすごい大きな音が聞こえてきて、藤森さんが”澪が危ない!”って言って、気づいたら夢中で走ってた。
間一髪のところで助けられてよかった。」


優は安心したような笑顔を見せた。


そっか咲のおかげだったんだね。


明日お礼いっとかないと。


「優、ありがとね。私、優が来なかったらやばかったと思う。」


ほんとに。死ぬかと思った。


私がそんなことを考えていたら、優が私を抱きしめた。


ギューって、きつくきつく。


「ゆ、優?どうしたの?」


「心配だったんだ!澪って、なんか無茶するから。壊れちゃうかと思った…」


あ!と思った瞬間、優にキスされた。


唇に優しく、なんどもなんども。