「もうすぐ、ダンスが始まる時間ですね」
帰ろうとしている私に、お構いなく言う。
「僕、ダンスを一緒に踊ってくれる人がいなくて……。もし、よろしければご一緒しませんか?」
………は?
そんなの他の人でいいじゃん!
「すみません、私ダンスが苦手なもので……」
いいから、さっさと帰られせてくれっ!
苦手だって言ってる女の子に無理やり相手させないでしょ!!!!
「それなら、喜んで僕がリード致します」
『さっ、行きましょう』と私の腕を引く。
……………!!!!!???
なぜか、ペースに巻き込まれる私。
親の顔をたてなきゃいけないし、とりあえず、適当に踊って帰ろ。

