『俺お前のこと好きなんだけど。』

そう言って私を見つめる彼はいつものお調

子者の明ではなく、鋭く私を見る明だっ

た。

『いつもの冗談でしょ?何?ドッキリ?ほか

の人も見てるんじゃないの?』

私は焦っていた。いつもと違う明だか

ら、無意識に口調が早まっていた。

『冗談じゃねーよ?俺友達やめてお前と付

き合いたい。』

正直な所嬉しい。最近仲良くなって関わり

づらかった事もなくなっていた。むしろ気

になり始めたくらいだ。

でもまだ信じきれない。もし本当のことな

ら嬉しいことだけど、どうしても怖かっ

た。

『わりー。こんなこと言われたら困るよ

な。』

ついに私は俯いてしまった。

『でも』

でも…なに?私は顔をあげた。

『でも俺本気だから。』

そう言って彼は去っていった。