「いいか?よく聞け」

急に先生は真面目な顔になった。

「は、はい?」

「お前、花の精の話とか聞いたことないか?」

「…ああ、ありますけど。あれですよね、神様の使いの花の妖精が、人間に加護を与えるとかそんな感じの。おばあちゃんからよく聞きました。」

でも何で急にそんなこと聞くんだろう?

「その加護が人によって強さや種類が違うことは知ってるか?」

「…花の名前が入ってると加護の力が強くなる」

「その通りだ。」

おばあちゃんはよく私にこの話を聞かせてくれたから、よく覚えている。加護は人を助けてくれもするし、悪い方に導くときもあるとか。
よくできたおとぎ話だよなあ…

「この学校は、その加護を上手く使えるように生徒を導いているんだ。」

「んんん!?」

「その全般を担うのが生徒会なんだ」

「んんんんんん!?」

「……どうした」

「ちょ、え?花の精の話はおとぎ話ですよ?」