「メールでもしとくか」
そぉ、小さくつぶやいた。

fromりさ
私も行きたかったです。ぜひ今日。

これでいいか。
すると送ってすぐ返信はきた。

fromなおと
ありがと!!!
んじゃ6時にハチ公前ね♪


ハチ公前か..ベタだなー。
あとすこしで授業が終わるそんな時。
校庭でいちゃつくカップルを見た。
やだやだ。イチャイチャして場所考えろよ。
私は思わずバカップルを眺めていた。
いつの間にか授業は終わっていた。


ハチ公前。5分も前に来てしまった。
何故かドキドキする。別に何もないのにな。
「お待たせ!!!」
その声は直人だ。
「あっうん。」
「なにー?会った時から不機嫌ってなんかあったの?」
「いやっ別に」
私のことを心配してくれてるんだ。
ちょっと嬉しいかなっ
「行こうか!」
「はいっ」
私達は色んなとこを回るうちに楽しくなって仲良くなってしまった。
「あっ!このネックレスめっちゃかわぃぃー!」
「ホントだかわいいね!」
「うん!」
「これ、りさちゃんがつけたらめっちゃ似合うと思うよ!」
「そんなことないよ!」
なんだろー、こんなやりとりハナとだってやるのになんでこんなに楽しいんだろうか。今はハナになった気分だ。
「よし!俺がプレゼントする!」
「え!いいよ!悪いし!」
「ううん!こーやってあってくれたご褒美!」
あー、ドキドキするー!なにこれ!どーしよー!
結局ネックレスも買ってもらい、宝物にしようと思った。
「今日は楽しかったっ。ありがと!」
「いいよ!俺も楽しかったし!りさちゃんの笑った顔可愛くて、お店回るの普通より楽しかった!」
ドキッ
ドキドキする。私もしかして直人のことが好きなのかもしれない。ううん。かもじゃない。好きなんだ。
「あたし、今日すごく楽しくて、ありがと!!!また、遊べるよね?会えるよね?」
「ぉう!!」
会いたい。明日にでも会いたい。でもそんなこと出来ないのはわかっている。
「またね!」
「おう!じゃーな!」
「連絡する!」
「俺もだよ!」
あー、帰りたくない。そんなことを考えながらとぼとぼ帰った。