「その……えっと……俺、ずっと麗のこと好きで」
「えっ」
「麗にとっては、こんなこと言われるの迷惑かもしれない。鉄平のことを好きかもだし。だけど、その……幼稚園ぐらいのときから、ずっと好きだったんだ」
 私は言葉を失った。
 これって……夢じゃないよね?
 思わず、両手を使って、思いっきり両頬をつねって引っ張ってみる。
 いたたた~!
 夢じゃない……!
 じゃ、じゃあ……ほんとに、奏は私のこと?!
 う、うそ……。
「ぶっ……! お、おい……人が真剣に告白してるときに、変顔するなって。人の気も知らないで……。俺がどんだけ悩んだか……」
 奏はふきだした後、なじるように言う。
「ご、ごめん。夢じゃないかなって……。その、私だって、ずっと好きだったよ。言い出せずに悩んだのも、私だって一緒なんだから……」
「えっ」
 今度は、奏がびっくりした様子だった。
 私だって、気持ちをひた隠しにしていたから、気づかれてなかったはずだし、当然よね。
「じゃあ……俺と、付き合ってくれる?」
 真っ直ぐ私を見つめて、言ってくれる奏。
 その顔を照らす、ツリーの電飾。
 イルミネーションを背に、イブの夜、雪の中……。
 このシチュエーションで、こんなことを言ってもらえるなんて……。
 溢れる涙によって、急に視界がぼやけてきた。
「も、もちろん……」
 溢れる涙が止まらなかったけど、声を振り絞って私。
 すると―――。