「どーでもいいけどさ、こいつ悪魔なんだよね」
胡坐をかいてオリオンの肩を抱きながらゼウスが言う。
「んでもって、あんなに強いわけ」
「…」
「ゼウス、イーリス固まったぞ」
自分の肩を抱くゼウスの手をさりげなくオリオンは振り払った。
「ほんとだ!」
「わざとらしい」
パチンと手を打ったゼウスにすぐにオリオンが蹴りを入れる。
「実力行使禁止!!」
「そうだな」
「…」
なおも固まるイーリス。
「な、どーかしたの?」
「…ま…」
「イーリス?」
「あんたもだったのか?オリオン。いや…ホセ…」
「!?」
大きくオリオンは目を見開いた。
「何故知って…」
「俺の兄を知ってるはずだ」
信じられないほど声のトーンが下がったイーリス。
と、久しぶりに感情を表に出したオリオン。
「…知らない」
震える声でオリオンは言った。
この間下を向いたまま。
「忘れたとは言わせない…」
打って変わって恐怖に体の自由さえ奪われたオリオンにイーリスはせまった。
「俺の兄さんは…」


