「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
全く会話がない二人は、ただ歩き続けていた。
「…」
「…」
「…」
イーリスがふと横を見れば無表情でリズムよく歩を刻むオリオンの横顔。
「…綺麗な顔たちなんだな…」
「…お前はその言葉遣いを直せ。顔はいいから」
「え」
独り言のはずが聞かれていた恥ずかしさと、顔はいいと言われたことでイーリスの頬は朱に染まった。
「…」
「…」
相変わらずオリオンは無表情だった。
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…あの船だ」
オリオンがすっと指さした先にあるのは地球にあるような木製の船。
大きさも大差なく、イーリスは驚かなかった。
「…登れるか?」
「虹元のイーリスを馬鹿にしないでくれる?」
挑発的な言葉にも動じないオリオン。
「グヘッ…」
「起きろ」
「グハァッ…」
「起きろ」
「ちょっ…」
「起き」
「起きとるわ!!」
ぜぇぜぇ息を荒げるゼウスに残酷にも無視を決め込んだオリオンはイーリスに向き直った。


