「決定事項だ。お前には悪いが」
改めてイーリスを見つめ、言うオリオン。
しかし視線は微妙にずれている。
「ふざけんなよ。従わなかったら!?」
「…」
指示を仰ぐようにオリオンはゼウスを見た。
「従わせろ」
オリオンは静かにうなずく。
「…綺麗な髪色だな」
するすると手で柔らかに触れると光の当たる角度によって色が変わっている。
「高く売れそうだ」
オリオンはうかがうようにじっとイーリスを見つめる。
「黙れ」
「…従うか」
「はぁ?髪触られたくらいで誰が」
「女の子だろう、少しは言葉遣いに気を付けろ」
「今度は説教!?何なんだよお前!!」
___カチッ…
「っ…!?」
「し、た、が、う、か…」
倒れたイーリスの胸に銃口を押し付け、器用にその上に手を組んで顎をのせながら一字一句じわりじわりと発音するオリオン。
「止めてやれよ、仮にも女だぜ。お前に惚れたらどうする」
「「ない」」
またもや二人がハモった。
「お前ら気が合うんじゃねえか?」
泣きそうになりながらゼウスが言った。
「「ない」」
ふたりがハモる。
人知れずゼウスは涙を流すのだった。


