「…」 カタカタと震える金髪。 目の前で震えている持ち主を放っておくわけにはいかない。 「…」 後ろ手にゼウスを庇うようにして俺は立った。 「ダメ…」 「…」 消え入るような声。 それでもなお俺を止める。 「行かないで…」 「…」 表情は崩さず、でもゼウスを安心させる。 俺は服の裾を引くゼウスの手を軽く握ってやった。 「…」 震えている。 フルフルと。 何かを恐れるように。 「…」 「イヤ…」 それでも少し落ち着いたゼウスに気をそらし、俺は今しがた聞いた声の持ちぬしに思いをはせた。