「…なかなかやる…強いやつじゃないか」 「?」 「今度のはいい仲間じゃねぇか?なあ、お嬢さん?」 その時、声がした。 俺が宇宙で一番嫌いな奴。 一番、恐れてる奴の声。 「何で…」 口の中はカラカラで。 声もまともに出せない。 さっきまで、一体どうやって話してたっけ? 「いや…だ…」 必死に首を振った。 もう、失うわけにはいかない。 オリオンが俺に軽く触れたのは分かったけど、俺は反応する余裕なんてなかった。