☆Friend&ship☆ -序章-


「あ、アデス…?」

どうして。

誰よりも優しかったのに。

なぜ。

こんな…

頭を抱え、叫びだしたかった。


アデスが死んだ。


自分の力が、足りなかったばっかりに。

でも戦う。


船長が、一人帰ってきたとき。

絶対に、この惨劇を見せるわけにはいかない。

油断している船長に誰かが襲い掛かるとも知れない。

倒すんだ。

すべて。

倒せ。

じゃなきゃ、もう此処にはいられない。


皮肉にも、タナトスはもう、攻撃を受けたりしなかった。

完璧に立ち回り、ゆっくりと時計を見た。


あと、1分。


最後の敵を蹴り倒し、アデスを見て、一粒だけ涙を流した。