☆Friend&ship☆ -序章-


久しぶりの星に静かに目を細め、ゆっくりと慎重にその星に降りる。

とさっとやさしい音を立てて船は雪に降り立った。

一年中雪を閉じ込める星、コールド・ホールド。

温室効果ガスが少なく、雲はめったに出ないという。

そのためか比較的恒星の近くで明るいにもかかわらず常に寒い。

雪が降り積もるのに雲が少ないとは変わったことだが、それも地形を説明されれば納得がいく。

なんと大陸はほとんどなく、ほとんどが氷。

大陸さえ海に沈み、ここは事実上の水の星となっている。

それが凍り付いたため、氷の星となったのだ。

住民たちはそれを削り雪を作る。

ここは宇宙でも有数のスノーテーマパーク。


厚いコートを身にまとい、俺はその雪を踏んだ。

ここに、クラウンがいる。

期待で胸を高鳴らせ、俺は歩き出した。

俺を唯一見捨てなかったたった一人の兄弟。

言葉通り、あいつは俺の女神だ。

その女神から連絡が来たのは、つい先日の話。