帰ってきたタナトスは選手になれそうなほど素晴らしいバランスを保ちつつ水を運んできた。
左手の二の腕に載っているのは一辺60cm近くもあるトレイ。
溢れんばかりに注がれた水は特徴的な大きさのコップに綺麗に収まっている。
限界まで積み込まれたコップを見てクルーは唖然とした。
トレイは右3左2、それぞれ3cmの猶予もなく水の注がれたコップが順序よく並んでいる。
持つだけでもかなりの腕力がいりそうだが、バランスをとっているのだ。
さらには右の三枚目は指先4、5cmで支えられて、ピクリとも震えない。
周りが戦々恐々としているところを見ると、手伝うに手伝えずただ見守っていたらしい。
空いた左手でひとつずつ水を置いていくが、バランスは綺麗にとれている。
「料理は自分で取ってこい。さすがに往復できないからな」
言われなくともそうするつもりだったクルーは恐々と、しかし力強くうなずく。
「ゼウス、はい」
「サンキュー♪」
ゼウスの前には明らかにXLの紙コップが2つ置かれたのにはクルーは見てみぬふりをする。
「何これ?」
「スパーキングサイダースノーメーカーとコーラ」
「あったんだー!」
「あぁ。よかったな」
「わーい♪」
聞いたことのない名前に興味を示したクルーがコップを覗けば、顔を真っ青にしてうつむいた。
コップには、炭酸によるものとは思えない尋常ではない量の泡が、生クリームのようなシェイカーに沸いていたから。
「ん?」
「すみません」
理由もなくクルーはゼウスに謝罪した。
左手の二の腕に載っているのは一辺60cm近くもあるトレイ。
溢れんばかりに注がれた水は特徴的な大きさのコップに綺麗に収まっている。
限界まで積み込まれたコップを見てクルーは唖然とした。
トレイは右3左2、それぞれ3cmの猶予もなく水の注がれたコップが順序よく並んでいる。
持つだけでもかなりの腕力がいりそうだが、バランスをとっているのだ。
さらには右の三枚目は指先4、5cmで支えられて、ピクリとも震えない。
周りが戦々恐々としているところを見ると、手伝うに手伝えずただ見守っていたらしい。
空いた左手でひとつずつ水を置いていくが、バランスは綺麗にとれている。
「料理は自分で取ってこい。さすがに往復できないからな」
言われなくともそうするつもりだったクルーは恐々と、しかし力強くうなずく。
「ゼウス、はい」
「サンキュー♪」
ゼウスの前には明らかにXLの紙コップが2つ置かれたのにはクルーは見てみぬふりをする。
「何これ?」
「スパーキングサイダースノーメーカーとコーラ」
「あったんだー!」
「あぁ。よかったな」
「わーい♪」
聞いたことのない名前に興味を示したクルーがコップを覗けば、顔を真っ青にしてうつむいた。
コップには、炭酸によるものとは思えない尋常ではない量の泡が、生クリームのようなシェイカーに沸いていたから。
「ん?」
「すみません」
理由もなくクルーはゼウスに謝罪した。


