寂しかった。彼は最近仕事で忙しいから、私と同居していても前みたいにはいかなかったし
すれ違いも多かった。
すべて彼のせい。
私が風邪を引いたのは、仁さんの――…
「…はぁっ…好き…っ、仁さん」
「知ってるよ」
でも、許してしまう。これは性みたい。
お互いの身をまとうものをするりするりと脱がしていく。
好き。
仁さん、仁さん――
「キミを触れたくて、仕方なかった」
彼が私を強く抱きしめる。
私の首筋に、彼の顔が置かれると、左側にくすぐったい感覚を感じて、無意識にビクッとなる。
私はパッと顔を横にずらす。
首筋には、彼の吐息と間近にある彼の唇の感覚。
彼を感じながら知る甘美な味は、同時に彼への愛しさを感じた。
涙が止まらなかった。
そして
数時間までの寂しい感覚は、甘く揉みくちゃに抱かれるうち
もう溶けて消えていた――。
Fin.

