「ドッキリなんかじゃないんだよ。茉零」

そう、隣にいる㮈菜が言う。

じゃあ……。

「現実だよ。三笠はずっと茉零のこと好きだったんだよ!!!!!」

ずっとっていつから…?

もう、頭が混乱してる。

「同じクラスになったこの1年間ずっとだよ」

そう言うのは、三笠で。

「もう、これが最後だからさ。周防に言わなきゃって思って。告白、嬉しかったのに。全然言えなくって。日向にもめちゃくちゃ怒られたよ」

じゃあ、㮈菜が言ってたのは本当だったってわけ?

「周防、付き合ってください」

嬉しいのに。

どうしても、首を縦に振れない。

だって、私はー……。

「三笠が好きだったんだ。もう、戻れないよ。遅すぎるよ、バカ」

そう言って。

三笠や㮈菜が止めるのも聞かずに走る。

お願いだから。

なんで。

三笠よりもアイツに好きと言われたいと思うんだろう。

ねぇ、なんで?

教えてよ、山城…。