風が、吹いた




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「こんにちはー」




時刻は15時。







「ごめんね、急にお願いしちゃって。17時から来るみたいだから、セッティング、お願いするね。」




店に出勤すると、バタバタと忙しなく動いている佐伯さんが、申し訳なさそうに言った。




「あれ、千晶も呼ばれたんだ。」




カウンターの奥から椎名先輩がひょこっと顔を出す。




「椎名先輩こそ、来てたんですね」




私は、弾みだした心に気づかないふりをしながら、中に入って、手を洗った。




「昨日電話あってねー。結婚式って三次会まであるもんなんだね。」




「私も同じこと思いました。」




2人で顔を合わせて、しばらく笑った。