風が、吹いた







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「あー疲れた…」



お風呂に入ってそのまま、ベットに倒れこんだ。




電話を切った後、結局買い物する気も失せて、空のカートを返して、家に帰ってきた私。




結婚式の三次会って、普通やるんだろうか。そもそも予約って、こんな急なものなのだろうか。解せない。


とりあえず佐伯さんには承諾しておいたが。


疲れている理由は他にある。


私が今日考えようと思っていた議題はこれではないのだ。


あの日のことだ。


私は、先日倒れた日のことが思い出せなくて、それをなんとか思い起こそうと思っていたわけで。




椎名先輩と会って、普通に話せて安心したのは覚えているが、後の方の記憶がない。



気づいたら、私は家に居て、額に湿布を貼ってベットに寝ていた。



問題はそこなのだ。



目を覚ました時には、叔母が訪ねてきてくれていて。


一応倒れているわけだから、学校から電話がいったのはわかる。



実際叔母もそう言っていた。



ただ―



合鍵で入ってきた叔母が、私の鍵を机に置きながら。


『玄関のドアポストに入ってたわよ』




と教えてくれたその事実が、こんなにも私を悩ませている。