ガタッ




突然雪美ちゃんは立ち上がって荷物をまとめ、ドアの方へ向かって行った。



「帰るの?待ってよー雪美ちゃん!」



とっさに俺は名前を呼んだ。



すると驚いた顔で振り返った雪美ちゃん。



「あれ?違った?雪美でしょ?名前。あ、俺は桑原海斗。」



そーいえば俺名前言ってなかったな。



雪美ちゃんは急いで図書室を出て行った。



近くで見るとやっぱり整ってるよな、顔。



でもどこか悲しげというか寂しげというか。