「祐太郎ーっ」



「…慶太…テンションたけーよ」



「朝からブルーな祐太郎よりましやー」


こいつは宮崎 慶太(ミヤザキ ケイタ)。俺の親友。関西育ちでテンションは高いが、いいヤツだ。



「俺だって自分から挨拶ぐれーするよな?」



「女子にはしとらんやん?」



「…するし…したい人にだけど!」



「ったくめんどくさいやっちゃなぁ。なんでこんなのが王子なんやっっ」



「うっさい。置いてくぞ。」


「ごめんって。で、挨拶する子って誰なん?」



「…言わなきゃ良かった」



「おーしーえーろーー」



「みれば分かるよ」



ガラッ


教室に入ると女子はみんな見てくる。



ある一人を除いては。



俺はいつも通り笑顔で女子をかわしながら彼女に近づく。




「祐太郎くーん、慶太くーんおはよぉー」



「おはよ。…祐太郎くんはやめてもらてるかな?」



「おっはよー!でも、慶太くんはやめてな?」




「えーと…じゃあ、祐太郎と慶太で!」



「田口か田口さんか田口君でお願いできる?」




「すまんなー名字で呼んでもらえん?」



「えーーーっ」




こんなケバいのはおいといて…