桜雅くんと出会って2ヶ月半、もうクランクアップが明日に迫っていた。




もう、明日で終わりかー。
けっこう楽しかったな。








もしかしてこの撮影が終わったら、、、
桜雅くんももう家に来なくなるのかな。



あの関係がいつまでとか、そんなことは言ってなかった。



そんなことを考えながら、撮影終わり、撮影所の廊下をトボトボと歩いていた。



そんなボーッとしていた時、急に手を引っ張られた。




『キャッ!ちょっと!』



バタン


私の手を引いたのは、桜雅くん。
いきなり変な部屋に引き込まれた。



『桜雅くん!何してんの!?こんなとこ見られたらマズいよ!』



「ふふっ。大丈夫、大丈夫!たまにはスリルも味わいたいじゃん?」



そんなこと言って、呑気に笑っている。



「で、今日は俺ん家に来ない?」



『へっ!お、桜雅くん家?』


「うん!後で場所はLINE入れとくから、バッチリ変装して来てね♡じゃあ〜!」


バタン









颯爽と出ていってしまった。

いつでもどこまでも強引な子だ。




てゆうか、私の家以外は初めてだ。
急にどうしたんだろう。








やっぱり、今日が最後だから……?








そんな不安を抱えながら一度家に帰り、
指定されたマンションへと向かった。