翌朝、そっと彼の腕を抜けて朝食を作り始めた。



ジューッ



「おはよー!わぁ!朝ごはん作ってくれてるの!?」


『おはよう。そっち座ってなよ!』







『どうぞー。』



「おいしそう!いただきますっ!」



いつものように、うまい!って言いながらご飯を頬張っている。



「おかわり!」


『はいはい。』



私は先に食べ終わってコーヒーを飲みながら、桜雅くんがニコニコと食べる姿を見ている。








『元気になったね。』



「ん?」


『昨日、元気なかったからさ。よかった!』


「……何も聞かないんだね。」


私にそこまで立ち入る権利はないと思うから。


『今、桜雅くんが元気に美味しそうにご飯食べてるから、それでいいよ!』