3000年に産まれた子どもたちは、世界をほろぼす――
いつからか、そんな噂が人々の間に流れていた。
しかし噂が流れたとき、3000年はとっくにすぎてしまっていて…
その年に産まれた子達は、もう中学級生にまでなってしまっていたのだった――。
自分の子が3000年に産まれたという人々は、他の人たちに恐れられ、ろくでもない噂をたてられた。
少しでも子どもが悪いことをすると、親までこの国を滅ぼそうとしている、と陰口をたたかれた。
しかし、大半の人々は、自分がこの子を見放したら国の終わりだ、と思って厳しく育てた。
しかし、3000年産まれの子達の親の少数は、自分の子を恐れ、忌々しい子として他人に育児を押しつけた。
――また、ひどい人は自分の子を捨てたのだった。