サッ、という音と共に少しだけふすまが開いて。 「はい、どうぞー。」 眠そうな顔をした上半身はだかのお兄さんが鞄を持って立っていた。 「あ、ありがとうございます!」 「はーい。」 お兄さんは鞄を渡し終えると、ふすまを閉めて部屋の中に消えていった。 ーーーーーーーー 「お兄さん、首元にキスマーク あったよね…?」 『夏織もつける?』 「……つけません。」 『つけてよ。』 そんな衝撃的な発言を落とす隼を無視して私は、温泉へ続く廊下をずんずんと歩いていった。